私は貝になりたい Ⅱ
先日のおじいさんとはまた別の方のお話なのですが
その方は海軍で、太平洋のど真ん中で、
アメリカ軍の攻撃を受け
甲板の上で機関銃を戦闘機に向けて撃ちまくっていたそうです
隣で機関銃を撃っているはずの戦友が突然撃つのをやめたので
隣を見ると、血だらけで倒れていたそうです。
その時は怖いとかかわいそうとか言う感情はなく
ただひたすら、機関銃を撃っていたそうです。
でも船は沈没し、生き残った者は我先にと体を預ける板きれや
浮き輪の代わりになるものを、探して (奪い合って) いたそうです。
それもなかった者は次々と海の底に沈んでいったそうです。
でもその後も地獄で、暑さと喉の乾きと、
もっと恐ろしいのが、サメで、
けがをしている人の血の臭いをかいでやってきて
血をながしていいる人から順番に
海に引きずり込まれていったそうです。
南の海はきれいで、何メートルも下まで、透き通っていて
いつまでも、サメが、戦友を奪い合うのが見えたそうです。
「今でも時々、夜中にうなされて、大きな声を出してるらしいわ
嫁さんが朝、夕べも大きな声でうなされてたでと言うんや」
僕の目の前で静かに座っているおじいさんの話が
本当の事だとは思えないほど、僕たちは平和ボケしていますが
本当にあった話なんですよね。
こんな話をブログに書いていいのか迷いましたが
書いてしまいました。
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